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外国人配偶者の配偶者控除はどうなる?海外に住む場合の注意点を解説

外国人配偶者でも配偶者控除は使える?国内・海外別の要件と必要書類を解説|フジ行政書士事務所
税務・生活ガイド

外国人配偶者でも配偶者控除は使える?
国内・海外居住別の要件と必要書類を徹底解説

配偶者が外国人だから控除を諦めている方へ。配偶者控除・配偶者特別控除に国籍の制限はありません。ただし、配偶者が海外に住んでいる場合は、国内とは異なる書類準備が必要です。要件・書類・よくあるミスまでまとめました。

配偶者控除・配偶者特別控除の基本

配偶者控除とは、生計を共にする配偶者の収入が一定以下のとき、納税者の所得から一定額を差し引いて税負担を軽くする制度です。国籍による制限はなく、要件を満たす外国人配偶者も同じ控除が受けられます。

控除の種類と所得要件

控除の種類 配偶者の合計所得 給与収入の目安 控除額(納税者所得900万円以下)
配偶者控除 48万円以下 年収103万円以下 38万円(70歳以上は48万円)
配偶者特別控除 48万円超〜133万円以下 年収103万円超〜201.6万円未満 1万円〜38万円(段階的)
注意:納税者本人の所得にも上限があります
納税者の合計所得が1,000万円を超えると配偶者控除は受けられません(配偶者特別控除も同様)。

日本国内に住む外国人配偶者の場合

外国人配偶者が日本国内に居住している場合、日本人配偶者と全く同じ要件・手続きで控除を受けられます。永住者・配偶者ビザ・定住者など、在留資格の種類は問いません。

適用の主な要件

🏠
必須の要件(共通)
  • 法律上の婚姻関係がある
  • 納税者と生計を共にしている
  • 配偶者の合計所得が48万円以下(配偶者控除)
  • 納税者本人の合計所得が1,000万円以下
📋
国内居住の場合の書類
  • 配偶者の収入証明(源泉徴収票・確定申告書など)
  • マイナンバーカードまたは通知カード
  • 在留カード(外国人登録の確認用)
  • ※住民票があれば国内居住者として扱われる

年末調整で申告する会社員の場合は「給与所得者の配偶者控除等申告書」に記入して勤務先に提出します。自営業者や確定申告が必要な方は、確定申告書の配偶者欄に所得を記入します。

海外に住む外国人配偶者の場合

配偶者が海外に居住していても、配偶者控除・配偶者特別控除を受けることができます。ただし、「親族関係書類」と「送金関係書類」の両方を提出・提示する義務があります。

2023年税制改正について(配偶者控除は対象外)
2023年(令和5年)の税制改正では、国外居住の子や親などへの扶養控除について要件が厳格化されましたが、配偶者控除・配偶者特別控除は改正の対象外です。配偶者に関する要件・必要書類に変更はなく、従来どおりの書類で申告できます。

必要書類の2本柱

📄
① 親族関係書類
  • 婚姻証明書(外国政府または地方公共団体発行)
  • 戸籍謄本(日本で婚姻届を受理されている場合)
  • 外国語書類には日本語翻訳文を添付
  • 配偶者の氏名・生年月日・住所が記載されていること
💸
② 送金関係書類
  • 外国送金依頼書の控え(銀行・ゆうちょ等)
  • ATM振込の利用明細書
  • クレジットカード利用明細書(配偶者が申告者名義カードを利用の場合)
  • 年1回以上、金融機関経由で送金していることが必要
❌ 送金として認められないケース
一時帰国の際に現金を手渡しした場合、知人に現金を運んでもらった場合は、送金関係書類として認められません。「渡した」という申立書を作成しても証拠にはなりません。必ず金融機関を通じた送金で記録を残してください。

送金額に決まりはあるの?

法令上、送金額の最低基準は定められていません。ただし、配偶者の生活費・教育費として送っていることが実態として確認できることが前提です。金額が極端に少ない場合は「生計同一」の実態を疑われることがありますので、定期的な送金が望ましいです。

必要書類チェックリスト

国内居住の外国人配偶者(年末調整の場合)

📋 提出書類
  • 給与所得者の配偶者控除等申告書(勤務先から受け取る)
  • 配偶者のマイナンバー(通知カードまたはマイナンバーカード)
  • 配偶者の収入証明書類(源泉徴収票など、収入がある場合)

※確定申告の場合は確定申告書(第一表・第二表)に記入します。

海外居住の外国人配偶者(年末調整の場合)

📋 提出・提示書類
  • 給与所得者の配偶者控除等申告書
  • 婚姻証明書など親族関係書類(外国語の場合は日本語訳を添付)
  • 外国送金依頼書の控えなど送金関係書類
  • 配偶者のマイナンバー(番号が不明な場合は住所・氏名で代替可)

※書類は原本または写しを勤務先に提出します。紛失に備えてコピーを手元に保管してください。

よくある申告ミスと注意点

よくあるミス 正しい対応
現金手渡しで「送金した」と申告 金融機関経由の送金記録が必須。現金手渡しは不可
婚姻証明書に日本語訳を添付しなかった 外国語書類には必ず日本語翻訳文を添付(翻訳者の氏名も記載)
配偶者の収入が103万円(所得48万円)を超えていた 配偶者特別控除の対象になるか確認。133万円超は対象外
同一の配偶者を他の親族も申告している 一人の配偶者を複数人が同時に申告することは不可
年末調整で申告せず、控除が受けられなかった 翌年3月の確定申告で還付申告できる(5年以内遡及可)
海外居住配偶者の所得が確認できなかった 現地の課税証明書や給与明細など収入証明を用意する

よくある質問(FAQ)

Q
外国人配偶者でも配偶者控除は使えますか?
A
はい、使えます。配偶者控除・配偶者特別控除に国籍の制限はなく、所得要件と生計同一要件を満たせば日本人配偶者と同じ控除が受けられます。
Q
配偶者が本国にいる(海外居住)場合でも控除を受けられますか?
A
受けられます。婚姻証明書などの「親族関係書類」と、銀行送金の控えなど「送金関係書類」の両方を提出・提示することが条件です。現金手渡しでは認められません。
Q
2023年の税制改正で配偶者控除の要件が変わったと聞いたのですが?
A
2023年改正は、子・親など扶養控除の対象となる「30歳以上70歳未満の国外居住親族」に対する追加要件が変更されたものです。配偶者控除・配偶者特別控除は改正の対象外であり、要件・必要書類に変更はありません。
Q
年末調整の時期に書類が間に合わなかった場合はどうすればよいですか?
A
翌年3月15日までの確定申告で控除を受けることができます。また、確定申告をしなかった場合も、5年以内であれば「還付申告」という形で遡って申告することが可能です。
Q
書類の準備や申告に不安があります。誰に相談すればよいですか?
A
税務申告そのものは税理士にご相談ください。外国語書類の日本語翻訳が必要な場合や、在留資格(ビザ)との関係でご不明な点がある場合は行政書士にご相談いただくことが可能です。

まとめ:外国人配偶者の配偶者控除ポイント

  • 配偶者控除・配偶者特別控除に国籍制限はない
  • 国内居住なら日本人配偶者と同じ要件・書類で申告できる
  • 海外居住の場合は「婚姻証明書などの親族関係書類」+「銀行送金の記録」が必須
  • 現金手渡しは送金の証拠として認められないので注意
  • 2023年税制改正は配偶者控除には適用されない(扶養控除の改正)
  • 書類が間に合わなくても確定申告・還付申告で対応できる

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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