「日本に長く住んできたし、そろそろ永住権を…」と考える方にとって、最近のニュースは不安を感じさせるものも多いでしょう。
「マイナンバーで納税状況が丸見えになるの?」「一度でも遅れたら永住が取れないの?」
永住審査は今、デジタル化と法改正によって大きな転換点を迎えています。ここでは、マイナンバーを用いた行政連携の実際の仕組みと、2024年法改正(2026年本格施行)を踏まえた最新の審査傾向を、申請者が抱きやすい不安とともに解説します。
入管・国税・自治体の「情報連携」はどう変わったのか?
行政機関同士のデータ連携はすでに実用化されており、「必要な審査の場面で、必要な情報を照会できる」という体制が整っています。これにより、永住審査の進め方は従来とは大きく変わりました。
アナログからデジタル照会への移行
かつての永住審査では、申請者が役所を回って紙の証明書を集め、入管へ提出する必要がありました。入管側も、提出された紙の情報だけで判断するしかありませんでした。
現在は、マイナンバー(個人番号)をキーにして、
- 入管が自治体に対して住民税情報を照会
- 国税庁に対して所得情報を照会
といった「必要な範囲での情報提供」を受けられる仕組みが整っています。
これにより、紙の証明書だけでは把握しきれなかった遅延や未納、申告漏れなどが見逃されにくくなり、審査の精度が大きく向上しました。
※ 注意:リアルタイム監視ではありません
誤解されがちですが、入管があなたの納税状況を常時監視しているわけではありません。
審査のプロセスや特定の事由が発生した場合など、必要なタイミングで「照会」が行われる仕組みです。
申請者が感じる「見えない壁」と不安の正体
真面目に生活していても、デジタル化によって審査が厳格化する中で、次のような不安を抱く方が増えています。
「転職の空白期間に国民年金の支払いが数日遅れたことがある。その“たった一度”が記録に残っていて、永住審査で落とされるのでは…?」
結論から言うと、「1日遅れたから即不許可」にはなりません。
入管が見ているのは、あくまで日本社会のルールを継続的に守る意思があるか(国益適合性)です。
● 評価されるケース
- 数年単位で見て、ほとんどが期限内に納付
- 遅れた場合も自ら速やかに納付している
- 故意性がない
● 問題視されるケース
- 督促状が来るまで払わない
- 数ヶ月分をまとめて払う
- 同じ遅延を繰り返す
- 社会保険料の未加入・未納が慢性的
なぜ今、日本はここまで厳しくなっているのか?
① 2024年法改正と「永住取消」の新設
2024年に成立した改正入管法(2026年までに本格施行)では、
「故意に税金や社会保険料を納付しない場合、永住許可を取り消すことができる」
という規定が明確に盛り込まれました。これは単なる罰則ではなく、「永住者というステータスに伴う責任」を再定義したものと言えます。
② 家族単位での確認が強化
近年の審査では、申請者本人だけでなく、
- 配偶者
- 扶養家族
- 同居家族
の納付状況まで確認されるケースが増えています。
「自分は完璧だが、配偶者の年金が未納だった」という理由で不許可になる例もあり、世帯全体でのコンプライアンスが求められています。
失敗しないための「3つの具体的対策」
1. マイナポータルで自主点検
年金や住民税の納付状況を事前に確認し、入管が見るデータとズレがないか把握しておきましょう。
2. 遅延がある場合は「理由書」を用意
転職時の空白、手続きの遅れ、病気や家庭の事情など、やむを得ない事情がある場合は、隠さず説明することが重要です。
3. 納付方法を自動化する
口座振替やクレジットカード払いなど、「うっかり忘れ」を防ぐ仕組みを作ること自体が、義務を果たす姿勢として評価されます。
まとめ:正しく恐れ、誠実に対応する
マイナンバーによる行政連携は、決して「外国人を選別するための仕組み」ではありません。
むしろ、
- 真面目に義務を果たしている人が
- 不必要な書類集めから解放され
- 正当に評価される
そんな仕組みが整いつつあります。
永住申請で大切なのは、過去のミスを隠すことではなく、現在の生活が誠実であることを示すこと。
これが、これからの時代の永住審査における最も重要なポイントです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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