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理由とその後の影響について
技能実習生の「失踪」とは、実習先の会社や住まいから無断で姿を消し、連絡が取れなくなることを指します。これは実際にはよく起こっている問題で、年間数千人規模の失踪が報告されています。失踪すると、その外国人は原則として在留資格が取り消され、不法滞在者となってしまいます。そして、出入国在留管理庁によって強制的に帰国させられる可能性が高く、一定期間は日本に再入国することもできなくなります。また、失踪した実習生が別の職場で働いたとしても、それは許可されていない活動であるため、雇った企業側も処罰の対象になることがあります。
一方で、企業側にも大きな影響があります。技能実習生が失踪すると、企業は監理団体に報告し、団体が入管に届出を出さなければなりません。失踪が繰り返される企業は、外国人の管理が不適切だと判断され、今後の受け入れに制限がかかることもあります。実習生が失踪する理由には、低賃金や長時間労働、日本語が通じずに孤立することなどがあり、多くの場合は日々の不満や不安が積み重なった結果です。そのため、失踪を防ぐには、実習生が安心して働けるような環境づくりや、普段からのコミュニケーションがとても大切です。企業と実習生の信頼関係があってこそ、実習制度が本来の目的である「人材育成」として機能するのだと思います。
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